動物園ニュース【2025年10月】〔上〕

にっぽんの動物園
当ブログでは、日本各地の動物園が取り組む活動や、近日実施されるイベントを紹介する『動物園ニュース』を、月2回(上・下)のペースで配信しています。
今回は、2025年10月前半(上)です。ぜひ最後までお付き合いください!

ズーラシアで写真展『The Africa』──「アフリカのいのち」を感じよう

神奈川県のよこはま動物園ズーラシアは、動物園水族館探求メディア「wizoo」と協働し、特別写真展 『村田園長のとっておき写真展 with wizoo ~The Africa~』 を開催します。

園長自らが園内で撮影したとっておきの写真と、写真家・高野洋氏がアフリカで撮影した野生の写真を組み合わせる、生命のつながりを多角的に伝える企画です。

今回の企画には写真を通して来園者が動物たちの息づかいをより身近に感じ、保全への関心を深める狙いがあります。

イベントの詳細はズーラシアの公式発表をご確認ください。

公式発表はこちら

ノースサファリサッポロ、20年の営業に幕

北海道のノースサファリサッポロは、無許可建築などを巡る問題を受け、2025年9月末をもって閉園しました。

運営側の告知や複数の報道によれば、長年にわたる都市計画法に関する指摘や施設の是正を巡る課題が背景にあります。閉園にあたり、園内には多数の動物が残されており(報道では「約300頭超」とも)、今後の受け入れ先の確保や飼育環境の維持が重大な関心事として残っています。

園は公式に閉園の挨拶を出し、動物の飼育費や移送について関係者と調整中であるとしていますが、地域や関係機関は動物福祉と安全確保の観点から注視を続けています。

MUFGが「生物多様性保全研究助成基金」を創設

株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、JAZA(公益社団法人日本動物園水族館協会)を通じて 「MUFG生物多様性保全研究助成基金」 を創設しました。

本基金は、国内の動物園・水族館が主導する生物多様性保全関連研究環境教育に対して助成を行うもので、初年度は選考の結果として6件のプロジェクトに支援を決定したことが公式に発表されています。

基金創設の背景には、調査研究資金が不足する国内の現状を補い、飼育下繁殖や野生個体群の保全、調査技術などに対する資金支援を通じて、長期的な保全力を高める狙いがあります。

まとまった金額の支援は、研究基盤の安定化だけでなく、希少種の繁殖技術向上や地域社会への教育普及など多くの役割を期待される現場にとって、即効性のある助けとなるでしょう。

盛岡市動物公園に「ZOOMO-BILE」導入

岩手県の盛岡市動物公園では、免許不要で歩行領域を走行できる近距離モビリティ「WHILL」を使った園内移動サービス 「ZOOMO-BILE(ズーモービル)」 を導入します。

WHILL社と連携した今回の取り組みは、東北地方の動物園としては初の導入で、勾配や段差の多い園路でも移動しやすくすることで、シニアや身体に負担のある来園者の利便性を高める狙いがあります。サービスは事前の操作説明や同意手続きの上で有料提供される形式で、運用は安全確保を重視して行われる予定です。

ただし、歩行者との導線分離、動物へのストレス軽減(音や振動への配慮)といった運用が重要です。導入にあたっては園側が周到な安全策を講じること、利用者側もルールを守ることが肝要です。

まとめ

今回の記事では、2025年10月前半の動物園に関するニュースをお届けしました。

今後も当ブログでは、日本各地の動物園や水族館のイベントや出来事を、ニュースとして紹介していきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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